カレンシーオーバーレイとは?

外為どっとコムでは主要経済指標の発表結果を限りなくリアルタイムに近いスピードでお伝えする新サービス『経済指標フラッシュ!』。実際の指標発表時刻におけるお取引サポートツールとして、より効果的にご活用いただける使い方を提案させていただくための特別連載、その名も「『経済指標フラッシュ!』を使ってみよう!」をスタートいたしました!本特別連載企画では、今週の金曜日・12月3日の午後10時30分(日本時間)に発表予定の重要経済指標「米雇用統計」における『経済指標フラッシュ!』のご利用をメインテーマに、全3回にわたってお届けします。

カレンシーオーバーレイとは?

高利回りの外国債券投資は根強い人気がありますが、為替リスクをヘッジしているという人はあまりいません。生保など巨額の資産を運用している機関投資家だと、最初から為替ヘッジ付きで外債を買うケースもありますが、これは国際分散投資によるリスク分散を狙ってのこと。一般の投資家にとっては、為替ヘッジしてしまうとせっかくの高金利がスワップの払いで帳消しとなり、外債投資の旨みがなくなってしまいます。

 

通貨

 

とはいえ、いまのように円高になると含み損がどんどん膨らみますし、債券自体を売却して損失を確定することもなかなか勇気が要ります。結局「いつか円安に戻るだろう」という淡い期待をもとに、満期まで「ほったらかし」というケースがほとんどではないでしょうか。

 

そこでちょっと観点を変えて、「カレンシーオーバーレイ」という戦略はいかがでしょうか。オーバーレイとは「重ねる」という意味で、要は外債から為替リスクのマネジメントを切り離し、別々に運用するという方法です。トータルの運用結果が、外債の損益に為替の損益を重ね合わせた形になることから、カレンシーオーバーレイと呼ばれています。

 

額面10万ドルの外債を保有している人なら、最大10万通貨単位を限度としてFXトレードを行います。外債に投資している時点ですでに円安バイアスがありますから、トレードスタイルは相場観や裁量にとらわれないシステムトレードがいいでしょう。相場が下がれば売っていき、上がれば買い戻すような順張りのロジックにしておけば、暴落時のみ為替リスクをヘッジするのと同じ経済効果を上げることができます。

 

たとえば、シンプルに「日足一目均衡表の雲を下抜けたら売りでエントリーし、雲を上抜けたら買い戻す」という「売り→買い」のみのロジック(ドテンはしない)でトレードしたとして、過去5年間バックテストしてみると、評価益を入れて+944pipsという結果となりました(11月22日、83.50円で評価)。

 

5年前に米ドル建ての債券を1ドル=118.50円で買ったとすると、何もしていなければ35円以上の為替差損ということになりますが、カレンシーオーバーレイを行うことにより損失を9円あまり縮小できたことになります。実際には外債の利金が5年累計で20%くらいはあるでしょうから、トータルの損失はより小さくなるでしょう(もちろんショートしている間のスワップの払いも考慮しなければなりませんが)。

 

カレンシーオーバーレイの運用手法には、上記のように為替リスクをゼロに近づけるようなヘッジのオン・オフ型だけでなく、複数通貨のロング・ショートを組み合わせた積極運用型もあります。極端な話、米ドル債を保有しながら、ドル円以外の通貨、例えば値動きがよい豪ドル円のトレードを重ねたって構わないわけです。生保や年金など機関投資家でも、為替の運用を社内の別チームや外部の専門ファンドに委託し、ポートフォリオ構成とは全く関係なく「強い通貨をロングし、弱い通貨をショートする」ことにより絶対収益を追求する動きも見られます。

 

長引く円高による外貨建て資産の含み損に頭を痛めているならば、いっそ為替変動・円高を逆手にとったカレンシーオーバーレイ戦略を検討してみてはいかがでしょうか。

記念すべき今回・第1回は「12月3日(金)の米雇用統計に注目!」と題し、『経済指標フラッシュ!』の特長とご利用方法、そしてこの「米雇用統計」に注目が集まる理由について、動画を交えつつ紹介いたします。世界一の経済大国であり、かつ基軸通貨「米ドル」を擁することから、ありとあらゆる通貨ペアに影響を及ぼすとされる米国の経済指標。その中でも“横綱”級の指標とされる「米雇用統計」は、月1回の発表のたび全世界の投資家から熱い注目が寄せられ、発表結果しだいでは「米ドル円」ほか為替相場が一時的に急変動を見せることも珍しくはありません。12月3日の発表時には一体どのような展開がくり広げられ、今後の為替相場にどう影響してゆくのか…!?FXデイトレーダーの方はもちろん、数日間のスイングトレードがお得意の方も、そしてスワップポイント狙いの長期トレードを目指す方も、FX取引をされる方ならば必見ともいうべきコンテンツです。